コラム

2008/7

インド模様 -インド人は算数上手-

インド模様 -インド人は算数上手-

仕事でインドに滞在しました。経済成長が著しく、日本からの関心も高まっている同国で個人的に経験したささやかな事件を報告させていただきます。

「インド人は算数に強く、二桁同士の掛け算も暗算で出来る」との評判は日本でも広まっています。「本当かな?」と思っていたのですが、実際に凄さを味わう機会がありました。仕事先の方々とエレベーターに同乗したときです。階数ボタンの上に「総搭乗可能重量884Kg、人数13人まで」と掲示されていました。一人当たり体重の基準が日本と違うのかと気になり、思わず暗算を始めました。60がたつことは分かるのですが、下一桁までは計算できずにいました。すると一緒にいたインド人の一人が、小生が何を計算しているのかを察して「一人当たり68キロだ」と即座に答えてくれました。確かめてみると彼の計算に間違いはありません。

「暗算できるのか。どうやって計算した」と尋ねると、「子供の頃、壁に二桁の掛け算表を貼って暗記させられた」と教えてくれました。彼は大学教育を受け、卒業後には大学で経済学を教え、後に企業へと転出したキャリアの持ち主。彼は掛け算のみならず、数字に強くかつ厳密です。こうした人たちは、たしかに並の日本人などが及ばぬ優れた計算能力を訓練によって身に着けているようです。インド人恐るべし。

でもご安心ください、全てのインド人がスーパーマンではありません。彼との打ち合わせの直後のことです。オフィスの玄関で帰りの車を待っていると守衛のおじさんが小生へ雑談を話しかけてきました。つい先ほどの体験に感動したので、「68掛ける13は幾つになる」と尋ねてみました。すると彼は真剣に考えながら「千百・・・・」と応えてきます。「小生より計算が出来ない奴がいる!」と思わず心が緩んだことは言うまでもありません。

インド人と日本人の違いより、個人の適性の差異のほうが遥かに重要だと思い知った一件でありました。

深澤 哲
国際局
専門:海外進出支援、PPP他


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