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令和元年度子ども・子育て支援推進調査研究事業

このたび株式会社日本経済研究所は、令和元年度子ども・子育て支援推進調査研究事業の国庫補助を受けて下記の事業を実施しました。調査にご協力くださった有識者の先生方、都道府県及び市区町村ならびに保育所等の方々に感謝を申し上げるとともに、ここに報告書を掲載します。

令和元年度子ども・子育て支援推進調査研究事業
保育所等における事故防止対策の実施状況等に関する調査研究

  1. 事業目的
    保育所等における過去の重大事故は認可外保育施設等がその多くを占めており、重大事故の減少のためには、認可外保育施設等における事故防止対策を強化することが急務である。本調査は、都道府県等や保育所等における重大事故防止対策の実施状況等の実態把握を行ったうえで、得られた回答の中から認可外保育施設等が事故防止対策を導入するにあたり参考となりうる、「小規模な施設であっても適切に保育事故や災害等に備えた点検や事故防止のための研修・講習や訓練を行っている好事例」を抽出し、分かりやすく整理しようとするものである。あわせて、重大事故の防止・早期発見・改善を目的として平成29年度より導入された巡回支援指導員の配置状況等についても調査・分析を行い、巡回支援の普及状況について確認する。
  2. 事業概要
    本事業では、① 都道府県等及び保育所等における重大事故防止対策等に関する実態調査、② 認可外保育施設等において実施可能な好事例の収集、③ 巡回支援指導員の配置状況等の実態調査を行った。①については、全国の8ブロックのうち最も人口が多い都道府県の当該都道府県及び管内市区町村並びに保育所等を対象に、重大事故防止対策の実施状況等についてアンケート調査を行った。②では、①で得られた保育所等のアンケート回答の中から認可外保育施設等が事故防止対策を導入するにあたり参考となりうる好事例5件を抽出し、事故防止の取組状況や救命救急講習の受講状況、防災訓練の実施状況等についてヒアリングを行った。③は、事故防止を目的とした巡回支援指導員の配置状況等について把握すべく、全国の都道府県及び市区町村を対象にアンケート調査を実施した。
  3. 事業実施結果及び効果
    保育所等における事故防止対策の実態把握は、これまで小規模に行われたことはあっても全国的に大規模に実施されたことはなく、特に認可外保育施設については十分な把握がなされていなかった。今回、認可外保育施設を含む全国の保育所を対象にアンケート調査を行い、7,000か所超の回答を得て、事故防止対策の実施状況等について確認するとともに、施設種別ごとの分析を行った。結果を見ると、施設種別によっては認可外保育施設の回答は少なかったものの、回答いただいた範囲からは、認可外保育施設も認可保育施設と概して遜色なく、事故防止対策が行われていることが分かった。ただし、認可保育施設と比べて、実施割合が低い項目も一部あるため、地方自治体が指導監督に入る際には、実施割合が低い項目にも焦点をあてて、確認を行っていくことも考えられる。また、保育所等にとっては、アンケートで各園からご回答いただいた工夫の内容や、好事例として紹介した取組みを参考に、可能なものは自園に取り入れ、より一層の対策を進めていただけると事故防止に役立つものと考える。

本件に関するお問い合わせ

公共デザイン本部 医療・福祉チーム

TEL:03-6214-4613